海外ニュース: COVID19感染者の呼吸、会話から感染性エアロゾル発生の可能性

covid19 virus

海外ニュース: COVID19感染者の呼吸、会話から感染性エアロゾル発生の可能性


SARS-CoV-2の伝播における液滴とエアロゾル
Droplets and Aerosols in the Transmission of SARS-CoV-2

せき、くしゃみだけでなくCOVID19感染者の呼吸、会話により発生するエアロゾルから感染する危険性が指摘される

2020年4月15日

NEJMで発表されたAnfinrudの研究により、COVID19感染者から会話中に吐き出された液滴が空気中に滞留することが説明されました。大きな粒子は、重力のために沈降する前に、ほんの少しだけ空中に残ります。これらの粒子は、近くにいる人が吸入した場合は感染の脅威となる可能性があり、他の人の鼻腔または口路に移動した場合は接触の危険があります。このようにして、SARS-CoV-2のウィルスに感染した人は、感染拡大の一因となる可能性があります。

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海外ニュース: COVID19感染者の呼吸、会話から感染性エアロゾル発生の可能性


SARS-CoV-2の伝播における液滴とエアロゾル
Droplets and Aerosols in the Transmission of SARS-CoV-2

せき、くしゃみだけでなくCOVID19感染者の呼吸、会話により発生するエアロゾルから感染する危険性が指摘される

2020年4月15日

NEJMで発表されたAnfinrudの研究により、COVID19感染者から会話中に吐き出された液滴が空気中に滞留することが説明されました。大きな粒子は、重力のために沈降する前に、ほんの少しだけ空中に残ります。これらの粒子は、近くにいる人が吸入した場合は感染の脅威となる可能性があり、他の人の鼻腔または口路に移動した場合は接触の危険があります。このようにして、SARS-CoV-2のウィルスに感染した人は、感染拡大の一因となる可能性があります。

感染者による呼吸と会話は、エアロゾル粒子として知られる、Anfinrudらの研究でレーザー実験で視覚化された粒子よりも、はるかに小さい粒子を生成します。「スーパースプレッダー」と呼ばれる特定の人は、他の人よりもはるかに多くの感染性エアロゾル粒子を生成します。(注:米国CDCの定義では、スーパースプレッダーとは、10人以上の人への感染拡大の感染源となった患者を指します。)これらの粒子の直径はミクロンの範囲で、小さすぎて重力により沈降しないため気流によって運ばれ拡散し、乱気流によって分散されます。

吸入された液滴とエアロゾル粒子は人の異なる部位に沈着します。吸入された液滴は、気道の上部領域に堆積し、そこから鼻腔分泌物により除去されるか、粘液線毛エスカレーターによって上方に運ばれ排出されるか、または飲み込まれます。対照的に、エアロゾル化した吸入粒子は肺の深部まで浸透し肺胞に沈着する可能性があります。(注:肺胞には粘液線毛エスカレーターはありません。)

NEJMに発表された最近の研究では、SARS-CoV-2ビリオンを含む実験的に生成されたエアロゾルが組織培養アッセイで感染性を維持し、3時間の観察期間中に感染性がわずかしか減少しないことを示しました。したがって、感染者からのエアロゾルは、特に換気が不十分な場合、かなり離れた場所や閉鎖空間であれば吸入の脅威をもたらす可能性があります。

このような感染性エアロゾルのパンデミックへの寄与の可能性を考慮すると、最近感染した、あるいはその可能性のある人が近くにいることも想定されうると考えられる場合は、常に適切なマスクを着用し、閉鎖空間は適切な換気をすることの妥当性を示唆しています。

マシュー・メセルソン博士
ハーバード大学、マサチューセッツ州ケンブリッジ
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Source: DOI: 10.1056/NEJMc2009324